
プラスチックハンマー1本で簡単に組み立てできるアルミフレーム、アルフレームを使った製品の裏話や活用方法がわかるコラム、「アルミやろうぜ!」
今回はベッドのマットレスとベッドフレームの間に差し込んで使える、本やゲーム機を入れられるコンパクトな収納を製作しました。
ベッドのそばに収納が欲しい。でも棚は欲しくない。
忙しい日中の生活もようやく落ち着いた夜、布団に入ってから寝るまでの時間でゆっくり本を読んだりタブレットで動画を見て過ごす、という方も多いと思います。ただ、そろそろ寝ようかなというときに本やタブレットを置いておく場所に困ったことはありませんか?
使っていた物を片付ける場所がベッドのすぐそばにあれば特に困ることはないのですが、そうでない場合、もう眠たいのにわざわざ布団から出て物を戻しに行くのはちょっとめんどくさい。ただめんどくさがって枕元に置いて寝ると、落としたり寝相が悪くて踏んづけてしまいそうなときも。
サイドテーブルのような棚をベッド近くに置く事ができれば解決できます。が、置きたいのは本一冊、タブレット1台程度。そのために棚を買うのはちょっとオーバーです。
今回はこういった場合を想定して、寝る前に使っていた物を布団から出ずにすぐしまえる置き場所を作ることにしました。
どこに収納を増やす?
ということで棚以外の収納場所を作るにあたり、まずはベッドのどのあたりに収納を増やすか考えました。

- モニターアームのようにベッドの頭部分にフレームを挟んで棚を固定する
- 病院のベッドのように、ベッドの足元を囲うような台を作る
- ベッドの頭部分にトレーをつける
- ベッドを置いている近くの壁に収納スペースを取りつける
実現可能かどうかは一旦置いておいてとりあえず手当たり次第にアイデアを出します。「ベッド収納」だけでインターネットで検索していても、似た形の収納ばかり出てきてしまうので、情報収集はそこそこに手を動かすことにしました、ベッドの絵を描いてその周りに置けそうな小さめの収納場所を色々手で描いて考えてみました。
その中で思いついた「マットレスとベッドフレームの間に挟む」というアイデアがアルフレームでの実現性もあり、かつ使いやすそうということでこれをベースに物の形を考えることにしました。
この仕様でズレないのか?色々検証してみる
基にするアイデアは決まったので、サイズ感や形をもうちょっとだけ詳しく考えてみます。

文庫本~タブレットが入って落ちにくいサイズ、ベッドに挟み込む部分はパネルをフレームの底側にねじ止めして取り付ける設計を考えてみました。おおむねこの形で必要最低限の物をコンパクトに置けるスペースを確保することができそうです。
が、1点懸念がありました。それはマットレスに差し込んだ状態で使用している場合、人が寝返りを打ったりすることで製品がズレてきてしまうのでは?という点です。ですので、一度試作品を製作して検証してみることにしました。
試作品を自宅に持ち帰り、製品を差し込んだ状態でベッドの上で一人跳ね回って、製品がほぼずれないことを確かめます。その後自宅で使用したマットレスの作りが多くの人が使うようなものか確かめておくため、某お、ねだん以上のインテリア用品店のベッドコーナーでメジャーなマットレスの厚みや底部が滑りにくいかどうか素材感を確認してきました。
結果、自分が検証に使ったものと同じような作りのマットレスが多く販売されていたので、他の方がこの製品を使う場合でも検証した結果から大きく外れることはないだろうと判断しました。ベッドのフカフカ感ではなく、ベッドの底部をなぜか確認する客の姿を店員さんも不思議に見ていたことでしょう…。
なにはともあれ、懸念点はクリアできたので、試作品を元に完成形を製作します。
マットレスの下に差し込むことで省スペースで収納場所を確保

最終的に形になったのがこちらです。タブレットや本が隙間から落ちないように、側面にもパネルを挟み込んで組み立てています。
寝ている時や、寝転がった状態で手探りで物を置く際にジョイントの角でケガをしないように、手が当たりそうな部分は角が丸いジョイントを使用しています。

ほぼA4サイズのiPadProを入れてみました。横向きで入れるとちょうど収納スペースに収まります。


ちなみにタブレットだけでなく、某携帯ゲーム機も横置きでぴったり収まるサイズになっています。

使用する際はこのようにベッドのマットレスとフレームの間にパネルを差し込んで使用します。

棚を買うまでではない、ちょい置きスペースを作るというのが本来の目的だったのですが、この形にしたことで引き出し収納付きのベッドにも収納を増やしやすくなった、というメリットが新たにできました。
引き出しがついているとその面は引き出しを開けるためのスペースが必要なため物が何も置けません。反対側の側面を部屋の壁に寄せるように置いてしまうと、棚が必要ないどころか、そもそも置けないレイアウトになっていることが多いです。
本製品であれば約15cmほどの隙間があれば壁側でも使用可能。引き出しを開けた時の取り出しやすさは少し減ってしまいますが、引き出し側でも取り付けできます。
筆者は試作品を自宅で使用していますが、物を置く場所がすこし増えただけでも快適さがかなりアップしました。
本製品は以下のECショップでキット品をお買い求めいただけます。
本製品の作り方もyoutubeで公開しています。ぜひご覧ください

